2026年8月に出航した ピースボート地球一周の船旅 Voyage124 内でカンボジア地雷問題検証ツアーを開催しました。
参加者の1人、丸岡祐太さんがツアーの様子を書いてくれました。2回に分けてご紹介します。
Voyage124 カンボジア地雷問題検証ツアー
📍 ピースボートが支援する「地雷除去現場」の視察

私たちは、ピースボートの募金活動「カンボジアから地雷をなくそう100円キャンペーン」で集まった募金によって地雷除去が行われている現場を訪問しました。私も乗船前にこの街頭募金を行っていました。そして、今回自分たちの募金活動で集まったお金が、現地の人々の安心や安全に繋がっていることを直接実感することができました。
現地に到着すると、まずはじめに地雷除去をしている団体のCMAC(カンボジア地雷対策センター)の方から、地雷除去までの工程や作業をする上での注意事項を説明していただきました。CMACとはカンボジアの政府機関で、国内の地雷や不発弾の調査や除去、除去作業ができるスタッフの育成などが主な仕事内容となっています。

説明を受けた後は、安全のため防具を装着して除去作業の現場を見学しました。基本的には金属探知機で地雷を探しているのですが、地雷の種類によっては犬やネズミを使うこともあるそうです。
ちなみに、金属探知機の精度は99.96%ということで、何重にもかけてチェックはしていますが、「0.04%の確率で安全な土地にも地雷があるかもしれない」ということです。地雷除去が行われている場所に入るには『爆発のリスクを考慮する』という誓約書にサインする必要がありました。

この写真に写っているのが本物の地雷です。 実際に踏んだら爆発するし、色も土とそっくりなので見分けがつかなくて本当に怖かったです。
地雷や不発弾がすべて取り除けたら、CMACの方々はどんな活動をしたいのか気になって聞いてみました。すると、30~40代の方だったのですが、「自分が生きている間に争いがなくなるとは思えない。だから、自分は身体が動く限りは地雷や不発弾の除去やカンボジアの安全を確保できる人材を育成し続ける」と言っていました。

これまで30年以上続いてきたカンボジアの地雷除去はあと少しで完了するとも言われています。でも、昨年はタイとの紛争によって国境地域に攻撃を受け、多くの不発弾が残されました。少しでも早くカンボジアから地雷、そして不発弾をなくすためにも、引き続きピースボートを通して支援ができたら良いなと思います。
📍 100円キャンペーンでつくられた学校へ「コーケー村」

私たちはこのツアーで、ピースボートが支援をしている2つの学校を訪れました。まず、1つ目のコーケー村の小学校から紹介させていただきます。
コーケー村はカンボジアの北部に位置しており、都市部からは車で約3時間かかります。内戦中は激戦地となり、今でも多くの地雷や不発弾が残っているため、除去作業が常に行われています。

コーケー村にある小学校は、「カンボジアから地雷をなくそう100円キャンペーン」で集まった募金をもとに、地雷除去と建設が行われました。学校の入口や校舎内には、上の写真のようにピースボートの文字が書かれた看板がありました。
まず、学校に到着すると校長先生から普段の学校生活について話していただきました。コーケー村の学校では、朝6:30から朝食を食べて、授業は7:00に始まり11:00には終わります。 授業が早く終わる理由としては、エアコンがないので温度調節が難しいことと、家の仕事を手伝わなければならないからです。

子どもは成長して身体が大きくなると、家の仕事をしないといけないので、大学に行ける人はほとんどいません。
また、水はピースボートが設置した井戸で確保できていますが、電気は通っていないため、ソーラーパネルで確保するしかないという状況です。学校はできたものの、文房具やその他の設備不足により、まだまだ安心安全に教育できる環境は整っていないことが分かりました。

最後には子どもたちと外で遊びました。サッカーや縄跳び、折り紙など各々がやりたい遊びを全力で楽しんでいた様子は今でも鮮明に覚えています。

私のなかで最も印象に残っているのが、校長先生の言葉です。 「この学校ではまだ、海外留学した子どもがいないから、子どもたちが海外に出て知見を広める機会を作ることが夢です」。
この言葉を聞いたとき、自分達が地球一周できているのは当たり前ではないこと、そしていずれは日本とカンボジアで交換留学なんかできたら良いなと思いました。
📍 子どもたちとの全力の交流と手洗い教室「スナハイ村」

最後に訪れたのが、スナハイ村の小学校です。ここも「カンボジアから地雷をなくそう100円キャンペーン」の募金でつくられた小学校です。子どもたちと全力で遊び、最後には手洗い教室を実施しました。

ピースボートにはLUSH(株式会社ラッシュジャパン)と協力して石けんを届ける「ハッピーシェア地球便」プロジェクトがあります。スナハイ小学校には、2017年から届けていて、このプロジェクトを始めてから体調不良者が半減したと現地の方から聞きました。

ツアー参加者で事前に練習していた「手洗いの歌」を子どもたちに教えて、みんなで手洗いをしました。高学年の子どもたちは、これまでにも何度も手洗いについて学んでいるそうで、とてもスムーズに手を洗っていました。一方で、小さな子どもたちは、まずは水で手を洗うこと自体が体験になっているようでした。

子どもたちはとにかくパワフルで、目の前のことだけに集中する子どもたちを見て、学ばせてもらうことがたくさんありました。
カンボジアには、まだまだ解決しなければならない問題はたくさんあります。この子どもたちが大人になったとき、この問題がすべて解決していて、次は日本に遊びに来てくれたらどれだけ幸せなことだろうかと思います。
📍 まとめ:ツアーを終えて。皆さんに伝えたい「知ることの大切さ」

今回のツアーを通して、私が皆さんにお伝えしたいこと。それは、『知ることの大切さ』です。
私のなかで最も衝撃だったのが、出会った子どもたちの選択肢が少なすぎることです。子どもはある程度成長すると家の仕事を手伝わなければならないため、自分の進路を自分で決められる人はごく僅か。
それに比べて、私たちが住んでいる日本ではやりたいことや仕事などはある程度実現できます。それなのに、親からこう言われたとか周りの目を気にして、自分のやりたいことを制限してしまうことが本当にもったいないと感じています。でも、こう感じたのも今回カンボジアで実際にこの現状を目の当たりにしたからだと思います。

日常からこのように海外を訪れたり、自分と違う職業やバックグラウンドを持つ人と関わることは難しいので、知らないことは悪いことではありません。
でも、ピースボートの船旅ではそれが可能です。参加者は年齢から職業まで何もかもバラバラで、実際に海外の文化に直接触れることもできます。 手段は何でも良いと思いますが、私はこの船旅を通してこれらの経験ができて本当に良かったと感じています。
この記事を読んでくださっているあなたにも、自国にいるだけではできない経験をたくさん積んでもらいたいです。
文:丸岡祐太
いかがでしたでしょうか。 丸岡さんの素直な言葉を通して、現地のリアルな状況や、等身大の気づきが伝わってくるレポートでした。
P-MACでは、これからもカンボジアの地雷問題解決に向けた支援活動を続けていきます。丸岡さんをはじめ、ツアーに参加してくださった皆さま、本当にありがとうございました!




















コメントを残す