ピン子のカンボジア体験「いっぱいの気づきと学びを与えてくれた旅」

昨年の夏に出航した第92回ピースボート「地球一周の船旅」に参加した泉沙衣子さん(ニックネームはピン子!)がピースボートに遊びに来てくれました。ピン子は、乗船前はP-MACの街頭募金活動に参加、そしてクルーズの中ではカンボジア地雷問題検証ツアーに参加しました。ツアーから約半年たった今、その時の想いを話してくれました。

とにかくカンボジアに行ってみたい!

スタッフ森田:ピン子がピースボートの地球一周に参加したきっかけは?

ピン子:高校卒業後の進路を決めるとき、留学したいなあって思って色々調べていた時にピースボートのことを知って、問い合わせしたのが最初です。その頃に留学生のための学校を運営している女性に出会って、彼女がカンボジアでも教育の支援をしていることを知って、カンボジアにも行ってみたいと思うようになりました。

森田:船に乗る前はピースボートセンター東京でボランティアスタッフとして活動していましたよね?P-MACの街頭募金活動にも積極的に参加していたとか。

ピン子:その頃はカンボジアのスナハイ村というところの地雷を除去して、小学校を建設するための募金活動をしていて、私も人生で初めて募金活動をやりました。街中で募金を呼びかけているとき、心がふるえて涙が出てきたんです。まだ行ったことのない場所のために、会ったことない人のために、一生懸命募金をしているメンバーにも、募金を入れてくれる街の人々の優しさにも感動しちゃいました。

やっているうちに、私たちが集めている募金はどんなふうに使われているのか?地雷ってなんなのか?カンボジアってどんな場所?といろいろ知りたくなって、絶対にカンボジアに行きたいと思いました。実は、行くまでカンボジアはアフリカにあると思ってたぐらい、何も知らなかったんですけどね(笑)

カンボジアの人々の笑顔とパワー

森田:カンボジアってアフリカにあるって思っている人、結構多いんですよね。よく言われます(笑)そして、ピースボートに乗船して、カンボジアの地雷原やP-MACが支援している村を訪れて、そこに暮らす人々や地雷被害者と交流しましたね。実際に行ってみたカンボジアはどうでしたか?

ピン子:カンボジアで一番印象に残っているのは、人々の笑顔です。日本より貧しい生活をしている人が多くて、衛生面もよくない。町にゴミがあふれていたりとか。でも出会った人たちの笑顔はすばらしかった。私たちを家族のように迎えてくれました。

地雷被害にあって両脚をなくしたソワンタさんとの出会いが印象的でした。ソワンタさんは自分も被害者だけど、他の被害者を支援するために団体を立ち上げていて。「自分だけじゃなくて、他の人も幸せになってほしい、前を向いて生きてほしい」と言って行動にうつしている彼のパワーに圧倒されました。私もそんな人になりたい、がんばらないと!と思いました。

ツアー参加者に話をするソワンタさん

子どもたちから学んだこと

森田:自分たちが集めた募金でできた小学校にも行きましたね。子どもたちと一緒に開校式をして、交流して、どうでしたか?

ピン子:スナハイ村の人たちと一緒に開校を祝えたのはうれしかったです。私たちはこの学校のために募金活動をした。だから、彼らに与えている立場だと思っていたんです。でも、子どもたちと交流して、逆に私が与えられる方だなって感じました。折り紙で遊んだんです。折り紙一枚渡しただけなのに、子どもたちはとってもうれしそうに「オークン(カンボジアの言葉でありがとうの意味)」って言ってくれたんです。

一緒に遊んで、ちょっとしたことにも感謝を伝えてくれる子どもたちを見ていて、「ありがとうの心」を学びました。スナハイ村の子どもたちは、物があふれて豊かに見える日本とは全くちがう環境で生きています。でも、心の豊かさを持っていました。

食べ物があること、家があること、友達に会えること、これまで当たり前だと思っていたことに対しての感謝の気持ちを忘れてはダメだと気づきました。

もっと世界を旅して、もっと知りたい

森田:ピースボートに乗る前は「カンボジアに行きたい!」って想いが強かったピン子ですが、カンボジアに行ってみて、そして地球一周もして、これからの目標はありますか?

ピン子:カンボジアに行きたい!(笑)もう一回、カンボジアに行って、今度はボランティア活動がしたいなって考えています。ツアーでは、地雷被害者などの自立支援をしている団体も行きましたが、そういう団体で自分も手助けしたいなって。人の力になりたいって思っています。その時には友人も一緒に連れて行って、私が体験したことを他の人にも体験してほしいんです。この体験を独り占めにしたくない。

あとは、語学を学んで、もっともっと世界を旅したい。いろんな国、場所でボランティア活動をしている人に出会いたいって思っています。ピースボートに参加する前は漠然と海外に行きたいと思っていたけど、今は世界の一つ一つの問題や活動を具体的に知りたいって気持ちが強いです。だから、今はそのための次のステップを模索中です。

多くの人にこの体験をしてほしい

森田:P-MACの活動やピースボートへの参加が、ピン子にとって将来を考える大きなきっかけになったこと、とってもうれしいです!では、最後に改めて地雷問題検証ツアーはいかがでしたか?

ピン子:このツアーは、ピースボートの他のツアーと比べても決して安いものではないけれど、私はカンボジアでお金の価値以上のものを手に入れました。地雷除去をしている現場やジャングルに囲まれたスナハイ村は、地雷除去支援を続けているピースボートでなければ行けない場所。そして、このツアーの体験が、私の人生にとって大切なものに気づかせてくれた。もっともっと多くの人に、この体験をしてほしいです!

ピン子、ありがとうございました!

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