「伝える」ことで未来は変わる—地雷原の村の今と子どもたち—

こんにちは。ピースボートスタッフの大友真琴です。

私はピースボート地球一周の船旅 Voyage119(2024年12月~2025年3月)に乗船して、「カンボジア地雷問題検証ツアー」に参加しました。

先日、ピースボートセンターよこはま で、このツアーの報告会を開催しました。

カンボジアの過去から未来へ向けた、人々の力強い活動や、目の前で見た悲惨な現場のリアルな姿。そのすべてを、私が肌で感じた想いとともに、熱くお話ししてきました。

すでにツアーの詳しい内容については、別の記事で紹介しているので、今回は私個人の想いをお話しします。

そもそも、どうして私がこのツアーに参加しようと思ったのか?

答えはシンプルに「直感」でした。

このツアーを紹介されたとき、「行かなきゃいけない!」って強く感じたんです。

理由は正直、言葉にできません。

ただ、潜在的にこの現状を知らずにはいられない、そんな使命感のようなものが心の奥底にあったのだと思います。

地雷除去現場での経験は、今思い出しても鳥肌が立つほどの緊張感に満ちていました。

普段の私は、一歩前に踏み出すとき、着地点に不安を感じたり、危険を恐れたりすることはありません。

しかしカンボジアでは、一歩踏み出した先、つまずいて転んだその先に地雷が埋まっているかもしれないという、

想像を絶する緊張感を抱えながら進まなければならない場所がありました。

地雷を除去した土地に建てられた小学校では、輝く子どもたちと交流しました。

言語が伝わらない中、子どもたちから、ローカルな遊びを教えてもらいました。

日本で言うところのハンカチ落としのようなものです。

ボディーランゲージと、アイコンタクトでなんとか意思疎通が取れた瞬間は素直に感動しました。

言葉は通じなくても、心は通じる。

そのことを、カンボジアの子どもたちとの交流で強く実感しました。

彼らの無邪気な笑顔や、手を繋いでくる温もりは、

「安心して過ごせる場所があること」「未来に希望を持てること」の大切さを物語っていました。

かつて地雷原だったこの土地に、今は笑い声が響いている。

それは、たくさんの人の努力と願いが繋がった結果だと思います。

けれど同時に、カンボジアの厳しい現状も突きつけられました。

小学校には、電気も水道も通っていません。

決して綺麗とは言えないお手洗い。年間平均気温約27.7度という暑さの中で、子どもたちは太陽の光だけを頼りに勉強をしています。

気温が高くなると集中力も切れてしまうし、熱中症などの危険もあるため、授業は午前中のみ。

自分が過ごしてきた環境とはあまりにも違う現実に、正直、言葉を失いました。

「足りないもの」に目を向ければ、きりがないかもしれない。

だけど「あるもの」に目を向けて、毎日を大切に生きている彼らの姿は、本当に誇らしかったです。

この経験を通して私が思ったのは、「支援」とは一方通行ではないということ。

与える・与えられるではなく、共に感じて、共に考えること。

そして、出会った人たちの声を自分の言葉で伝えていくことが、私にできる一つのアクションなのだと思いました。

ピースボートセンターよこはま での報告会終了後、何人かのボランティアスタッフの方々から、

「臨場感がすごくて、実際に行ってみたいと思った」
「募金活動へのモチベーションになった」

といった声をかけていただきました。

私が現地で見て、感じたことを共有することで、「現状を知り、ワンアクション起こしたい」と思う人が1人でも増える。

その積み重ねが、きっと未来を変えていくと信じています。

だからこそ、伝え続けることの大切さを改めて実感しました。

実は7月の終わり、カンボジアとタイの間で軍事衝突が起こり、28日には停戦が合意されたものの、不発弾が残されました。

そのため、私たちのツアーを受け入れてくれた地雷除去団体「カンボジア地雷対策センター(CMAC)」は不発弾除去のために出動したそうです。

私たちが訪問したコーケー村やスナハイ村は、タイ国境から約65kmと比較的近い地域にあります。

外務省の発表によると、2025年9月18日現在も、国境から約30km圏内の地域には「渡航中止勧告」が出ている状況です。

こうしてまた不発弾が増えてしまったこと、本当に残念に思います。

CMACが出動しなくてもいい世界。

地雷や不発弾がない世界。

誰もが安心して暮らせる世界。

そんな未来が、1日でも早く訪れることを心から願っています。

大友真琴

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