雄(ゆう)のカンボジア報告会

昨年の夏に出航した第92回ピースボート「地球一周の船旅」に参加した林雄さんが、母校で報告会をおこないました。1年後輩となる高校3年生約400人に向けて、自身の体験を語った様子を書いてくれました。

2017年2月1日 関西大学北陽高校で地球一周の報告会をしました

僕は去年、北陽高校を卒業し、夏に出航した92回クルーズに乗船して約3ヶ月半かけて22カ国25寄港地に訪れました。

出航前に、母校に世界各国へ届ける支援物資をもらいに行った時、進路指導担当の先生が「地球一周から帰って来たら、生徒に聞かせてほしい」といって下さり実現しました。

僕が高校生に一番強い想いを伝えたかったのが1週間滞在したカンボジアでのツアーのことです。

カンボジアについて主に話した内容は・ポルポト政権について・地雷について・小学校の開校式この3つを軸に話を進めていきました。

ポルポト政権について

カンボジア共産党の政治家だったポル・ポト。この男が政権を握った1975~1979年、多くのカンボジア国民が大量虐殺にあいました。自分の地位を守りたいがために、まずは知識人の命を奪い、さらにはその家族を殺していきました。約200万人の命が奪われました。

僕が産まれた2ヶ月後の1998年4月、ポルポトが亡くなりました。そのくらい最近起こっていた事なんだと深く感じました。

地雷について

ポルポト政権が終わってカンボジアは内戦に突入し、その時に、一つ一つ手作業で埋められた地雷。今でも約400~600万個埋まっていると言われています。

ツアーの中で「AAD(アンコール障がい者協会)」というNGO団体を訪れました。地雷の被害により両脚を失ったセム・ソワンタさんが、地雷の被害により社会復帰できず、貧困問題などを抱えている方達を支援している団体です。ソワンタさんが言っていた言葉が、胸に突き刺さりました。

「私には両脚がないので自分で歩くことは出来ません。けれども、聞く耳があり、見る目があり、感じる心があり、考える頭があります。【できないこと】より【できること】の方が多いのです」

この言葉を聞いた瞬間、今まで自分はどれだけ自分の可能性を自分自身で妨げ、出来ない理由ばかり考えていたんだろう。と思いました。

「強く」生きることの偉大さ、難しさを感じました。

みんなでつくった小学校で開校式

ピースボートの沢山のボランティアスタッフが街頭に立ち、声を出し続けて集めた募金で、スナハイ村に小学校が建ちました!

ツアーでは、その小学校の開校式に参加してきました。自分自身も約2年半募金活動をしてきて、実際に現地に行くと、自分たちのやってきた事は間違ってなかったんだと感じました。

校庭で子どもたちとサッカー

でも、ポルポト政権による知識人の虐殺の結果、教師の人材不足が問題となり、物資の不足問題もあります。もしスナハイ村の子供達が小学校を卒業しても、中学校も高校も、大学も、村にはありません。教育を受けられる環境は当たり前ではないのです。

このようなことを高校3年生約400人の前で話させて頂きました。何も知らないことの恐さを僕はカンボジアの歴史を通して学びました。

この春大学生になる高校3年生。教育を受けられる環境は当たり前ではないと言う事を自覚して学び続けて欲しいです。

林 雄

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