地雷原の村に小学校をつくる理由

カンボジアで8つの小学校のために地雷除去を支援しました

ピースボート地雷廃絶キャンペーンP-MACは、カンボジアの約200万㎡の土地の地雷除去を支援し、1,000個以上の地雷や不発弾を処理してきました(2021年3月末時点)。そして、これまでに地雷除去をした20ヵ所のうち8ヵ所は小学校に関するものです。

丸が地雷除去支援した場所で、そのうち青が学校以外に関する地雷除去です。

地雷原を小学校に

ピンクで表している4ヵ所では、地雷除去を支援して小学校建設も同時にしました。地雷が埋まっている地域では、安全な土地がないために小学校をつくることができなかった村もあります。また、カンボジアでは内戦中の1975年から79年まで政権を握ったポル・ポトによって、学校教育が禁止されたため、学校や教師が不足しています。特に貧しい農村部などでは今もその影響が残っています。

そのような背景があり、地雷問題と教育問題は密接につながっています。そのため、私たちが地雷除去支援する時も学校のための地雷除去が多くなります。また、この他にも、小学校周辺の土地や通学路となるような道の地雷除去も支援しています。

地雷原に建てられた小学校を安全に

そして、黄色で表した4ヵ所では、すでに建てられている小学校の敷地を地雷除去しました。こちらは、安全な土地がないために、小学校が地雷原の中に建てられた場所です。歩いてみて地雷が爆発しないので、この部分には地雷がないだろうとのことで小学校が建てられていますが、地雷原には変わりありません。

こちらは私たちがはじめて地雷除去を支援した小学校です。この写真に写っている土地のすべてが地雷原でした。地雷除去活動の結果、16個の地雷と10個の不発弾が発見されました。また、建物自体が藁ぶきで雨が降ると教室内にも雨が入ってきたり、かなり脆いものでした。そこで地雷除去と同時に校舎も新しく建設しました。

私たちが地雷除去を支援している地域では、今も多くの地雷原が残っています。支援した小学校の周辺にも地雷原があります。今後もそこに暮らす子どもたちが安全に学べる環境をつくるために、支援を続けていきます。


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