カンボジア地雷対策センター(CMAC)からのメッセージ

2020年11月28日に開催した「第2回ピースボート・オンライン地球一周」では、世界と平和を身近に感じられる45以上の企画がおこなわれました。

その中の1つとして「地雷原の村に小学校をつくる理由」と題して、P-MACの募金活動「カンボジアから地雷をなくそう100円キャンペーン」と支援をしている小学校を紹介し、約70名の方にご参加いただきました。

オンライン企画の様子

この企画にあわせて、地雷除去支援のパートナーであるカンボジア地雷対策センター(CMAC)のパット・ペアラック事務局長よりメッセージ動画をいただき、カンボジアの新型コロナウイルスの状況、CMACの地雷除去活動やピースボートが支援するスナハイ村の様子を伝えてもらいました。ブログでもご紹介します。

カンボジア地雷対策センター(CMAC)のパット・ペアラック事務局長よりメッセージ

動画メッセージ全文は以下

こんにちは。吉岡さん、幸子さん、みなさん、今回はビデオメッセージを通してカンボジア地雷対策の今、そしてスナハイ村でのプロジェクトについてお話する機会をいただきありがとうございます。

ピースボートのみなさんに、最後にこちらを訪問していただいてからもう一年になりますね。私たちは新型コロナウィルスの感染拡大のリスクに直面する中でもCMACの活動をこれまでのように続けています。

新型コロナウィルスについては政府の設置した専門機関が感染拡大を迅速に、そして効果的に防ぐことができるよう、緊急措置をとってきました。

今年カンボジアは新型コロナウィルスもそうなのですが、甚大な洪水被害も経験しました。復興に向けての取り組みは進んでいますが、政府はこの新型コロナウィルスと洪水というふたつの大きな問題の対応の重要性を強調しています。

パンデミックをうけて、一時はすべての学校が閉鎖されましたが、保健省の指示のもといくつかの学校は再開しました。

インターネットを通じたオンライン学習が奨励されていて、都市部の児童はZoomなどのオンラインツールを使ってこのような学習方法でも対応することができるのですが、地方の児童、とくにスナハイ村など僻地の児童はオンライン学習をするための機材やネット環境などが整っていません。

ですので、通学が可能なようにということで教室には10~15人のみが入れるなどと決めて学校に行けるようになりました。これまでは1日に100人も200人も学校に行っていましたが、今は1クラス10人から15人が限度ですから、1日で学校にいけるのは30人から40人くらいです。

私からはCMACの活動、そしてスナハイ村の現状についてお話ししました。スナハイ村の小学校は、未来に向かってしっかりと歩みを進めています。日本のみなさまにとっても大変な時だとは思いますが、ウィルスに負けず健康に気を付けてお過ごしください。またみなさまにお会いできるのを楽しみにしています。

最後にCMACを代表して、改めて、日本にいるみなさまに、心からの感謝を述べたいと思います。ピースボートのこれまでの支援、そしてみなさまのやさしさはいつでも励みになっています。ではみなさまよい一日を。ありがとうございます

また、以下のように現在スナハイ小学校が直面している問題についても情報をいただきました。

「今、カンボジアの学校にとっては厳しい現状です。とくにスナハイ小学校みたいな離れている学校です。離れているところの子どもたちは新型コロナウイルスで教育を受けられません。これら以外に、スナハイ村は別の困難にも直面しています。

新型コロナウイルスを予防するためのマスクは足りていません。マスクと消毒ジェルなど足りません。とても厳しいです。私たちは頑張って備品を提供しようとしていますが、やはり足りません。でも予防を続けないと。現在スナハイ村の学校の先生たちが一番心配になっているのもこれですね。

そして2つ目はきれいな水。今きれいな水を使うのは難しいです。3つ目はトイレです。スナハイ村では、トイレが足りないことに困っています。

もう一つの問題は、学校の建物についてです。建物に雷が落ちて屋根の一部や壁が壊れてしまいました。現在彼らは屋根が落ちるんじゃないかと心配しています。なのでこの件はスナハイ村の小学校の先生たちと生徒たちにとって、緊急で大きな問題です。

最後の一つは先生たちからの要望です。先生たちは日常のスペースを確保するため、教員室が欲しいです。先生たちは、内部のディスカッションや仕事するためのルームがありません」

これらを踏まえ、P-MACは今後もスナハイ村への支援を継続する予定です。

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