今も新たな地雷原が見つかっています

地雷除去支援しているコーケー村とスナハイ村に行ってきました

こんにちは。1週間ほどカンボジアに行ってきました。支援先の視察と第99回ピースボート「地球一周の船旅」の中でやったカンボジア地雷問題検証ツアーに同行していました。帰ってきて急に涼しくなった日本にビックリしています。もう秋ですね。

カンボジアは今雨季で雨も降るんですが、日が照るととても暑くって蒸し蒸ししていました。日本の夏の雰囲気に加えてもっと太陽光線が強い感じです。それでも水を多く蓄えた大地は緑につつまれて美しかったですよ。

現在P-MACが地雷除去支援を続けているカンボジア北部プレアヴィヘア州にある2つの村を視察してきました。支援した場所と今後の支援する地雷原を確認したり、建設支援した小学校の先生や村長とミーティングをしてきました。それについては、今後皆さんにもお伝えしていきたいと思いますが、今回は村の状況を知ってもらいたくて2つだけご紹介したいと思います。

地雷原ではない場所からも地雷が発見

P-MACが今年5月~7月の3か月の間に地雷除去を支援していたコーケー村に行きました。このコーケー村は今では「地球の歩き方」にも載っていて、村にはアンコールワットよりも古い時代に建設されたコーケー遺跡が残っています。最近では観光客も増えてきていますが、それでも周辺にはまだ地雷が残っています。

こちらはコーケー遺跡の中でも最大で中心となる寺院のプラサー・トムです。ピラミッドのてっぺんに人が2人写ってるのがわかるでしょうか?比べてもらうとその大きさがわかると思います。私たちが今年地雷除去支援したのはこの寺院のすぐ隣の土地です。観光客も通る道に面した場所です。

現地の地雷除去団体「カンボジア地雷対策センター(CMAC)」のスタッフと現場を視察した後、町へと戻る道中にCMACスタッフの携帯がなりました。電話をかけてきたのはコーケー村の村長で、新しい地雷が発見されたことを通報する電話でした。

この日に牛飼いをしていた村人がプラサー・トムの裏を通りかかり、ふと横を見ると地雷がありました。長年の雨により土が流されて埋まっていた地雷が露出したようです。この場所は地雷原とは特定されていなかった土地なので、村人も使っていた場所です。今後CMACが周辺を調査して地雷原の特定作業がおこなわれることになります。

最近は「地雷問題ってまだあるんですか?」って質問をよく聞きます。なんとなく昔使われたもので過去のことというイメージがあるかもしれません。でも今でも地雷が人々の生活を脅かし、そして地雷原と特定されていなくても地雷が埋まっている場所もあります。

雨により孤立してしまうスナハイ村

スナハイ村に通じる道は悪路です。普段でもデコボコの狭い道を30分ほど進まないと村にたどり着けないのですが、雨が降る日が続くとその道が冠水してしまいます。

こちらの写真は2年前にスナハイ村に行った時の道の様子です。もはや川ですね。4WDの車でなんとか村にたどり着くことができましたが、これ以上ひどくなると村を行き来することができません。

今回視察に行った時は水はそこまで多くはありませんでしたが、元々の道路がデコボコしているので、ぬかるみになってしまうと車が抜け出せなくなります。はまり込んで動けなくなった私たちの車を近くの住民がトラックで引っ張って救出してくれました。そしてその横ではコーケー村から木炭を出荷しようとしているトラックもはまっていました。

コーケー村からはこの道路の改善を州に要望していて、昨年スナハイ村に行った時には道路の補修工事をしていました。今回、全体的には道の状況はよくなっていましたが、まだまだデコボコです。補修工事も止まっているようです。

スナハイ村には市場や病院、小学校以外の学校がないために、この道を通って他の町に行く必要があります。地雷問題と同時にこの道路状況も村人の生活に大きな悪影響を与えています。

私たちがスタディーツアーをやる時はできるだけスナハイ村に行くようにしています。道路状況によっては直前に、あるいは当日に訪問を中止しなければいけないこともあります。それでも私たちの訪問を待っていてくれる人々がいること、そして交流を続ける事が支援を続けるうえで大切なことと考えて、できる限り村の人たちに会いに行きたいと思います。


今回はこの2点だけお伝えしましたが、後日スタディーツアーの様子などもご報告しますので、お楽しみに!


森田幸子(ピースボートスタッフ/P-MAC担当)

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