1970~90年代まで続いたカンボジア内戦によって、カンボジアには多くの地雷が埋められました。内戦終結から20年以上経つ今も多くの地雷が残り、地雷除去活動が続けられています。そして今も数十年前に埋められた地雷によって命を失ったり、体の一部をなくす人もいます。
被害者の数は減少を続けています
1996年には3千人以上が被害に遭っていました。内戦が終わり被害者の数は減り続けています。そして、2016年には100人をきりました。 地雷除去が進んだこともありますが、地雷原の近くに暮らす人々が被害に遭わないように地雷について教える地雷回避教育や、どこが地雷原か特定することでも被害者を減らしていると考えられます。
2017年3月には内戦後はじめて被害者が0人
2017年3月には月間の被害者数が0人でした。これは記録に残っている限りはじめてのことです。喜ばしいニュースではありますが、これまではカンボジアで毎月誰かが被害にあっていたということです。それだけ長期間にわたって被害を出し続けてきたという事実もあらためて感じます。
カンボジアでは1979年以降、確認できるだけでも64,662人 (死亡19,748人、負傷44,914人)が被害にあっています。そのうち約8割が地雷被害者で、2割は不発弾による被害です。しかし、近年は不発弾による被害者が増加しています。2016年の被害者83人の内訳は、対人地雷による被害者が26人、対戦車地雷による被害者が16人、不発弾による被害者が41人でした。
経済発展が進むことで地雷原に移住する人々
ここ数年はカンボジアの急激な経済発展で物価が上昇し、都市部で暮らしていけなくなった人々が新たな土地を求めて移住することもあります。そして、その土地が地雷原であることも…。
P-MACが地雷除去を支援しているスナハイ村も貧しい生活をしていた人々が移住することで、2005年にジャングルの中にできた新しい村です。希望を求めてその土地にやってきた人々が地雷被害にあわないように、安全な土地を手に入れて田畑を耕すことで生きていけるように、地雷除去はこれからも続けていかなくてはなりません。
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