第102回ピースボート「地球一周の船旅」・地雷問題検証ツアーの報告第二弾です。参加者の「さしゃ」によるレポートです。
P-MACの街頭募金活動「カンボジアから地雷をなくそう100円キャンペーン」によって地雷除去がおこなわれている現場をおとずれました。
地雷除去をした小学校で子どもたちと交流
地雷原が残るスナハイ村を訪れました。内戦中は激戦地となり、多くの地雷が埋められました。P-MACは2011年からスナハイ村の地雷除去を支援しています。
この村の小学校を訪問しました。この学校もP-MACが地雷除去と学校建設をして、3年前の92回クルーズの時に開校式を行った、まだ新しい小学校です。
サッカーをしたり、大縄跳びをしたり、折り紙をしたり、一緒にたくさん遊びました。
子ども達は本当に無邪気で可愛いいです。その様子を見て、その子たちの笑顔を守り続けたいと思いました。
病気の予防になるよう、ピースボートがこの村を訪問したときには石けんを届けています。
遊んだ後は毎回子どもたちとやっている“手洗いの歌”を歌いながら子どもたちに洗い方を伝えて、一緒に手を洗いました。
日常の中の地雷除去現場
地雷除去作業の見学もしました。
そこは、学校の目の前にある道路の向かい側を、少し歩いたところにありました。本当に、学校のすぐそばです。
地雷原は、赤いビニール紐と看板によって囲われているだけで、しっかりした柵や常駐する警備員なんていません。
意識して過ごさなければ、安全な場所と変わらない同じ土、同じ景色が続くように見えてしまいます。
防護服やヘルメットを身につけなければ近づけない場所なのに、その紐1つ越えるだけで地雷原なんて、なんだか信じられないような気分でした。
地雷除去員の方が、決められた場所を丁寧に金属探知機で探していきます。
私たちが見学していることを見に来たのか、子どもたちが近くまで来てしまいました。
地雷原の近くから、結婚式の賑やかな音楽も聞こえてきました。
日常の中に“地雷原”があって、地雷除去が日々行われているのがこの村なのだと実感しました。
1日でも早く全ての地雷を除去して、全員が安心だと思える、危険と隣り合わせでない未来が来てほしいと強く思いました。
地雷がなくなることで支援の手が入ったコーケー小学校
15年前に地雷除去が終わったコーケー村の小学校にも訪れました。
コーケー小学校は2005年に開校しています。ここでは、校長先生から現在の学校の様子を聞くことができました。
2つの小学校を訪れることで、村のインフラや、支援の状況について比較することができました。
コーケー小学校には、ピースボートが掘った井戸の他に、他の団体の支援により、飲料水用の浄水タンクが設置されていました。
他にも、文科省やNGOなどの支援により、朝ごはんを提供していました。朝暗い時間に朝ごはんを食べるため、ソーラーパネルが設置され、電気もありました。
図書館もあり、本や絵本の他に、おもちゃなどもいくつかありました。
スナハイ小学校に比べ、設備や支援が整っていました。このことから、まずは地雷を除去しなければ支援団体が来れないこと、村作りには時間がかかることが分かりました。
私にできることをしていきたい
ツアーに参加して、これからできることを考えました。
まずは、またP-MACに参加し、少しでも多くの方にカンボジアの現状を伝え、募金活動をすること。
他にも、ピースボートを知らない人たちにもカンボジアという国について伝え、どんな国か知ってもらうこと。
後者は勇気が必要ですが、カンボジアに行けた経験者として、少しずつ伝えていきたいです。
カンボジアに行く前は、“地雷”のイメージが強かったけれど、実際に行ってみて、とても人があたたかく、前向きに動いている人も多く、すごく素敵な国だと感じました。
このツアーに参加して、たくさんのことを考えるきっかけをもらえました。
またいつかカンボジアを訪れて、どんなことが変わったか、自分の目で見てみたいです。
文:さしゃ(外山綾子)
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